ご挨拶
第11回日本獣医病理学専門家協会(JCVP)学術集会
学術集会長 三好 宣彰
鹿児島大学共同獣医学部
皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
この度、日本獣医病理学専門家協会(JCVP)の理事会および総会にて第11回学術集会の学術集会長にご推挙いただき、2024年3月28日(木)および29日(金)の2日間、鹿児島市の「かごしま県民交流センター」にて現地対面で開催することになりました。皆様に謹んでご挨拶申し上げます。
会場となる「かごしま県民交流センター」は、旧鹿児島県庁舎の跡地に20年前に建てられた公共施設です。敷地の斜め前には薩摩藩が築城した鹿児島城(鶴丸城)跡地があり、現在は復元された御楼門をくぐると黎明館(鹿児島歴史・美術センター)などの歴史文化施設が設置されております。会場は鹿児島市の繁華街である天文館からは徒歩20分程度で、九州新幹線の終着駅である鹿児島中央駅からは路面電車や路線バスの利用で25分程度の場所に位置しております。学術集会の開催期間中は会場前面の芝生広場や鹿児島城(鶴丸城)跡地は桜が見頃と思われます。
今回の学術集会のテーマは「獣医病理学の展開」といたしました。形態学の一端を担う獣医病理学はOne Healthの概念のもとに人と動物の健康や環境の保全に広く貢献しております。病気を可能な限り可視化して、それを解析して共通の認識を生み出すこと目指しながら、その知識を継承することをJCVPは怠ることなく続けて参りました。日常の光学顕微鏡での解析に加え、電子顕微鏡的解析技術、免疫組織化学的解析技術、分子病理学的解析技術などを駆使しながら正確さを追求しておりますが、写真画像からデジタル画像に移り変わり、電算機器による解析から近年はAIによる画像解析へと進展してきています。これらの素材を身近で違和感なく取り入れている世代がJCVPの新たな会員となってきておりますので、これからの獣医病理学を展開そしてさらに発展させてくれることを期待しております。学術集会ではこのような潮流を踏まえながら、特別講演、スライドフォーラム(第64回獣医病理学研修会)、チュートリアルセミナー、卒後教育セミナーおよびポスターによる一般講演を計画しております。多くの皆様のご参加を心よりお待ちいたしております。