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飼育動物腫瘍の外科病理(Surgical pathology of tumors of domestic animals)

 

 動物のWHO分類が「飼育動物腫瘍の外科病理(Surgical pathology of tumors of domestic animals)」と改題され、大きく改訂されて発刊されました。現在までに皮膚(2018年)、乳腺(2019年)、軟部組織(2020年)、骨・軟骨・硬組織(2021年)などが上梓されています。
 これらをもとにした新しい動物腫瘍の組織分類の日本語版を獣医学会獣医病理学分科会(JSVP)とJCVPから順次策定しており、2023年に軟部組織腫瘍の組織分類を提案いたしました。さらに、この分類を多くの臨床獣医師に周知していただくために、日本獣医がん学会と協力して、現状に即した簡易分類を提示することになりました。
 第一段として、軟部組織腫瘍の組織分類と現状に即した簡易分類の改訂版を提示します。Surgical pathologyの原著の分類には含まれていませんが、グレード分類に用いられている軟部組織肉腫(soft tissue sarcoma)ならびに肉腫, NOS(not otherwise specified)の定義および組織診断名としての利用方法も併せて提案することになりました。 原著の日本語訳である「飼育動物腫瘍の外科病理03軟部組織腫瘍(Surgical_pathology03_STS.pdf)」には、組織所見、組織写真、鑑別診断を詳細に解説しております。また、Dr. Matti Kiupelのご好意により、軟部腫瘍の増殖パターンをイラスト、写真付きで提示しました。
 第二段となる乳腺腫瘍の組織分類もあわせて提示しました。原著の日本語訳である「飼育動物腫瘍の外科病理02乳腺腫瘍」には、軟部腫瘍と同様に組織所見、鑑別診断を詳細に解説しております。
 組織分類は臨床と病理の共通認識をもつために必須の道具です。使いやすく精度の高い分類を確立するために今後臨床と病理の専門家が一緒になって検討していく努力が必要だと考えております。

日本獣医学会病理学分科会 分科会長
日本獣医病理専門家協会 理事長
内田 和幸

日本獣医学会病理分科会腫瘍診断基準策定委員会
委員長 尾崎 清和


軟部組織腫瘍
※パスワードは2024年7月8日(月)にメールいたします。

1. 軟部組織腫瘍の分類並びに現状に即した簡易分類 PDF
 軟部組織腫瘍の分類並びに現状に即した簡易分類です。

2. 軟部組織腫瘍と肉腫NOS PDF
 軟部組織肉腫(soft tissue sarcoma)と肉腫、NOS(not otherwise specified)の定義および組織診断名としての利用方法を解説しています。

3. 飼育動物腫瘍の外科病理学 第三巻:軟部組織腫瘍 (要パスワード) PDF
 軟部組織腫瘍の組織分類、組織所見、組織写真、および鑑別診断を写真付きで詳細に解説しています。

4. 軟部組織腫瘍の増殖パターン (要パスワード) PDF
 軟部腫瘍の増殖パターンをイラスト写真付きで解説しています。

乳腺腫瘍

1. 乳腺腫瘍の分類 PDF
 乳腺腫瘍の分類です。

2. 飼育動物腫瘍の外科病理学 第二巻:乳腺腫瘍 (要パスワード)  PDF
 乳腺腫瘍の組織分類、組織所見および鑑別診断を詳細に解説しています。


ご意見・質問は下記に連絡ください。
 ozaki@pharm.setsunan.ac.jp


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